top of page
書究文化書芸院
審査会員
氏名
池野
素柳
いけの
そりゅう
釈文・読み
「蘭亭序」(らんていじょ)永和九年歳在癸丑暮春之初會于會稽山陰之蘭亭脩禊事也群賢畢至少長咸集此地有崇山峻領茂林
意味
東晋の永和9年(353年)3月3日、会稽郡山陰県(現在の浙江省紹興市)において、会稽郡の内史(太守のような官)であった王羲之は、当時の名士孫綽(そんしゃく)・謝安ら41人と禊(みそぎ)祓(はら)いの行事を行ったあと、流觴曲水の宴を張り詩を作って遊びました。これをまとめた詩集の序文として王羲之の書いたのが、「蘭亭序」です。
この一部を書き記しました。
解説・備考
唐の太宗(李世民 ・598~649)は、王羲之の書をこよなく愛したことで知られています。彼は、部下に命じて国中から王羲之の書を収集しました。楷書は「楽毅論」、行書は「蘭亭序」、草書は「十七帖」を最も愛したと言われていますが、特に「蘭亭序」に対する執着はすさまじく、部下に命じて苦心して捜させた「蘭亭序」を、自らの死に臨んで副葬品として陵墓に入れさせたと言われています。従って、現在伝えられる「蘭亭序」は王羲之の真筆ではなく、太宗が模写させた精巧な写本だということになります。
書家からのメッセージ
書を学んでいる方ならだれでもご存じの王義之の「蘭亭序」を作品として展示していただくのはとても光栄です。準備不足で最高の作品には至りませんでしたが、雰囲気を味わっていただければ幸いです。
bottom of page